当然ではありますが、CGコードのみならず企業のガバナンスでは、経営トップである取締役会の在り方に重きを置いています。そのため取締役会そのものが適切に機能しているか。ということを確認することは、企業のガバナンスの根幹をなすということです。そこで取締役会を評価する必要があるという話になるわけです。まぁざっくり言うと取締役会でもPDCAサイクル回して適切に機能するようにしていきましょうということですね。
取締役会全体の実効性
そもそも「取締役会の実効性」とはなにか。結論でいえば、取締役がその役割・責任を果たしているかです。その実効性を評価するには、そもそもその取締役会がどのような役割・責任を持つのかを定義する必要があります。何をするかを決めてもいないのにその評価なんてできませんもんね。
役割を決めたうえで、初めてきちんとその役割・責任を果たせているか。そのための運用上の取り組みや形式的な体制が整っているか。ということを評価することとなります。
ちなみに例えば取締役会の役割のタイプとしては、
①企業経営の意思決定機関としての役割を重視する
②監視・監督の役割を重視する
といったものがあります。
イメージとしては、取締役会の人数が多いと船頭多くして船山を登るみたいな事態が起きてしまうので、経営の意思決定をするにはイマイチ。でも監視・監督を重視するのならば人が多いことにメリットはありそうですよね。
具体的にどうやって評価するの?
はい、取締役会の実効性評価が重要なことはわかりましたと。じゃあそれはどのように評価すればいいのですか?結論として、取締役会の実効性評価の方法は自由です。そして多くの場合が取締役会での自己評価です。
CGコードでは、
取締役会が 毎年 各取締役の自己評価も参考にしつつ 取締役会の実効性評価をおこなう
とされています。
例えば取締役会において以前にアンケートなど行ったうえで、取締役会での議題として取り上げます。そこで自由に議論し、取締役会の果たすべき役割などを考え、毎年これを継続していくことでブラッシュアップしていくというわけですね。
結果をどうするの?
取締役会の実効性評価は、CG報告書において開示することが義務付けられています。
開示する内容としては、CGコードお得意のどうぞ自分で考えてね。というパターンです。 そのため、開示するのはそれこそ簡単で最低限の内容でも構いません。
ただし、一般的には、
①取締役会の実効性評価の結果
②その評価の方法やプロセス
③改善点や課題
など、結果のみならずプロセスや今後の目標のようなものを開示するのが多いようです。
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